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text by S.M.



――失礼します。

ああ、どうぞそのままで。

私は蒼の騎士団で第三師団の師団長補佐をしております。

どうぞよろしく。

――それで、本日は騎士候補生の募集記事のための取材だと聞いておりますが…。

ええ、王都の騎士団員募集は毎年恒例の王室記事ですからね。

毎年どこかの部隊がこの取材を受けていますが、近年第三師団への取材がなかったので、そろそろかと思っていましたよ。

今年も優秀な騎士候補生が集まってくれると良いのですが――、おっと、申し訳ありません。

本題に移りましょう。


――そうですね、我々の仕事は簡単に言えば王都及び西の国の守護です。

王城の警備はもちろん、王都の犯罪を取り締まったり、災害救助などを主に行います。

また、式典などでは警護誘導以外に命を受けて来賓をもてなすこともあります。

剣舞の披露や、舞踏会でのダンスのお相手などが多いですね。

西の民の平和と安全を守り、王国の栄華を知らしめる――それが蒼碧の騎士団なのです。


現在王都を拠点とする騎士団は蒼碧の二つの騎士団があります。

団長は数年前にそれぞれ代替わりしたばかりで、団長としては異例の若さですが、どちらも人望のある優秀な騎士です。

碧の君は武芸に秀で、蒼の君は知略に長けている。

彼らはその騎士としての優秀さを認められ、先代の団長から若くしてその地位を譲られたのです。


そして蒼碧両団長の上には、総司令官として王太子殿下がおられます。

総司令官には第一王位継承者がなるという決まりです。

殿下は両騎士団長より若く経験も浅いですが、とても聡明な方で、よく二人の騎士団長に師事して学ばれています。

殿下はその人徳や思慮深さで、経験の不足を十分補っておられる。

団員にも慕われ、総司令官として我々は殿下を誇りに思っています。


――ああ、そうです、王都以外の守護は、基本としてその土地の領主が保有する自警組織が行います。

蒼碧の騎士団が直接守護しているわけではありません。

例えば、北方辺境伯の風の騎士団は有名ですね。

雪降る白銀の山城を守護する風の騎士団は、千年の昔、世界中で争いが起きた時も、北国ドワーフ族からの猛烈な攻めに半年以上持ちこたえたと聞いています。

今でこそドワーフ族とは友好的な関係を築いていますが、昔はそんな時代もあったということですね。

――話が逸れました。

騎士団と名のつく自警組織は、各地に存在します。

彼らは各領地の自警組織であり、その領主を直接の主君としていますが、領主は国王陛下を主君としているため、結果的には陛下の臣下であることに変わりはありません。

ですから、有事の際は、王都を守護する蒼碧の騎士団が頭となり、各地域の騎士団を統率するのです。

このことから、騎士団の頂点として蒼碧が最も栄誉ある騎士団と言われているのです。


碧の騎士団は王の右を、我々蒼の騎士団は王の左を守るのが務めです。

常に己を鍛え、陛下に仕え、西の民の平和に尽くすことこそが、我らの喜びです。


――申し訳ありませんが、そろそろ巡察の時間です。

騎士団内部のことや仕事の様子などは、これから来る碧の騎士団の者が答えてくれるでしょう。

短い時間でしたが楽しかったですよ。

どうぞそのままでお待ちください。

ああ、紅茶がすっかり冷めていますね。

新しいものを用意するように伝えましょう。

では、私はこれで失礼します。



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